6.1 関数の呼出

関数の基本

C言語において関数を使うことには、以下のような利点があります。

関数化しておくとそれを1つのブラックボックスとして扱うことができます。 つまり、使用する側が知っておくべきことは、以下の通りです。

  • 入力として、どのような引数を与えるか
  • 出力として、関数がどんな値を返すのか
  • 関数を使ったことによって、どんな副作用があるか
  • 一度、関数として作成しておけば、後で何度でも再利用することができる
  • 関数として各機能をまとめていくと、一般にプログラムが見やすく、デバッグの作業もしやすい

関数の呼び出し

#include <stdio.h>

void func();   //関数のプロトタイプ宣言

int main()
{
 func();    //関数呼び出し
 printf(" ここがメイン関数内\n");
 return 0;
}

void func()    //自作関数
{
 printf("ここは自作関数内\n");
 return;    //「return;」は省略可
}

 

関数定義

関数の定義

戻り値の型 関数名(パラメータリスト) {
  文
  ...
}

関数プロトタイプ宣言

戻り値型 関数名(パラメータリスト);

戻り値の型、関数名、引数のルールは関数を作る際とほとんど同じです。但し、プロトタイプ宣言する行の最後には「;」が必要。

Void Type関数

void型は、今までの数値型や文字型とは異なり、戻り値が無い関数のデータ型のことです。処理の結果を戻す必要が無い場合は、わざわざint型にして「return 0;」としなくても、void型で関数を定義すれば、最後にreturn文を書く必要はありません。

 

  1. 値を返さない return型に用いる
  2. 引数が無い場合に用いる

関数へ値を渡す

C言語では、関数へ情報を渡す場合、必ず元の変数の値のコピーを渡します。
この様な方法を値渡しと呼び、元の変数の値が変更されないことが特徴です。

「値渡し」, ex : printf()

#include <stdio.h>
 
void plus1(int x)
{
    x = x + 1;
}
 
int main(int argc, const char * argv[])
{
     
    // insert code here...
    int a;
     
    a = 1;
    plus1(a);
     
    printf("a = %d\n", a);
     
    return 0;
}

 

アドレス

「参照渡し」, ex : scanf()

ポインタ型の引数であっても、値のコピーが渡される原則に違いはありません。

それでもポインタ型を使うのは、ポインタ型はアドレスを受け取ることが出来るからです。

#include <stdio.h>
 
void plus1(int *x)
{
    *x = *x + 1;
}
 
int main(int argc, const char * argv[])
{
     
    // insert code here...
    int a;
     
    a = 1;
    plus1(&a);
     
    printf("a = %d\n", a);
     
    return 0;
}

配列

関数に配列を丸ごと渡すことができません。あたかも配列を丸ごと渡すように書くことができます。

#include <stdio.h>

void func(int [10]);

int main(void){
  
  int figure[10]={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10};

  func(figure);

  return 0;

}

void func(int temp[10]){

  for(int i=0;i<10;++i){
    printf("%d\n",temp[i]);
  }
}

void func2(int temp[]){

  for(int i=0;i<10;++i){
    printf("%d\n",temp[i]);
  }
}

void func3(int *temp){

  for(int i=0;i<10;++i){
    printf("%d\n",*(temp+i));
  }
}

func, func2, func3は全く同じ機能する。

配列を丸ごと渡すように書くだが、実質参照渡しなので、下記のおかしな現象が発生する。

  1. 配列の要素数は無視される
  2. 関数内で配列の値を変えると呼び出し側まで変化する

演習

ABクラス

a-8-1-2 (p266)

曜日を求まる関数を作成してください。

CDクラス

a-8-3-2-1 (p276)

平均値を求まる関数を作成してください。